生理前、何かとイライラしたり、おなかを壊して下痢気味になったりということがあります。それは「生理前症候群」と呼ばれるホルモンバランスの崩れから引き起こされるもので、人により症状はまちまちです。
お腹の調子が悪いとアクティブに過ごせず辛いなーって感じてしまいますね。生理前に引き起こされる下痢について、予防と対策を紹介したいと思います。
生理前に下痢してしまうメカニズム
月経周期において、エストロゲンとプロゲステロンというホルモンのレベルは周期的に変動します。これらのホルモンの変動は、身体の様々なシステムに影響を及ぼし、特に消化器系が敏感に反応することがあります。
プロゲステロンのレベルが高くなると、そのリラックス効果によって腸の動きが活発になり、下痢を引き起こす可能性があります。また、この期間中には体が水分を保持しやすくなるため、腸内での水分のバランスが崩れ、下痢につながることもあります。
PMSによる下痢は、他のPMS症状と同様、月経が始まると自然に改善することが多いです。しかし、症状が強い場合は、食生活の調整や適度な運動、ストレス管理などによって改善を図ることができます。
PMS症状に伴う下痢の改善方法
PMS(月経前症候群)によって引き起こされる下痢や他の不快な症状を軽減するためには、生活習慣の見直しが重要です。食事、運動、ストレス管理など、日常生活の中で実践できるいくつかの方法があります。
- バランスの取れた食事:
- 高繊維食品を取り入れることで消化器系の健康をサポートします。全粒穀物、野菜、果物などが良いでしょう。
- 過度のカフェインやアルコールは避け、水分摂取を心がけてください。水やハーブティーは体内のバランスを整えるのに役立ちます。
- 定期的な運動:
- 軽い有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)はストレスを軽減し、消化器系の動きを改善するのに効果的です。
- ヨガやストレッチも、身体の緊張を和らげ、PMS症状の緩和に役立ちます。
- ストレス管理:
- マインドフルネス瞑想、深呼吸、リラクゼーションテクニックなどを実践することで、ストレスレベルを下げることができます。
- 趣味や興味のある活動に時間を割くことも、精神的な健康を保つのに役立ちます。
- 十分な睡眠:
- 良質な睡眠は全体的な健康をサポートし、PMS症状の軽減にもつながります。毎晩一定の時間に就寝し、7~8時間の睡眠を目指しましょう。
- サプリメントの検討:
- マグネシウムやビタミンB6は、PMS症状の緩和に役立つことが報告されています。しかし、サプリメントを摂取する前には必ず医師と相談してください。
体を温めることも重要
女性の体は冷えがちです。これもホルモンバランスが崩れることが主な原因ですが、男性と比べると生理の際の出血などがあるため、女性は全体的に貧血になりがちで、その影響から体温も下がりやすいといわれています。
人間は恒温動物なので一定の体温を保つようにできています。つまり過度に体温が下がってしまうのは健康上よくないのです。よく聞く「女性に冷えは大敵」というのはずばりその通りです。
まずは体を温め、必要以上に体温が下がらないようにすることを心がけましょう。
体温の上げ方 食事
一番お勧めの体温の上げ方は、食事です。しかし生理前に下痢をしているときはあまり消化の良いものや水物、刺激物などは避けたいところです。
そんな時は少し味を控えめにしたスープなどを飲むといいでしょう。具材は煮ることでしっかりと火が通り、体になじみやすく消化もいいです。
特に症状が顕著になる冬場の冷たい食べ物、飲み物は注意が必要です。お腹の痛みや体の冷えを感じたらメニューを考えましょう。
体温の上げ方 スポーツ
気晴らしにスポーツをして体温を上げるのも効果的です。前述した通り決して病気ではないため、激しい運動でなければむしろ体にいいので健康的な状態を保てます。
おすすめなのは筋力トレーニングと踏み台昇降です。どちらも家でできるもので、一日に数分間でも心身ともにリフレッシュされて効果が期待できます。
前者は無酸素運動、後者は有酸素運動のため、並行して行うことで体の代謝が上がりダイエットにも効果があるでしょう。
この体を温めるということは重要なポイントです。もちろん症状の重い、軽いはあると思います。もし実践しても効果が感じられないという方は病院で薬を処方してもらうことも考えてください。
自分の体のことを一番理解しているのは、ほかならぬ自分自身です。煩わしいと思っても生理とは始まってから数十年の付き合いになるため、自分なりの予防、対策を考えていきましょう。
今回ご紹介した体温を上げる方法を実践して、下痢だけでなくほかの症状にも備えてください。漢方薬やサプリなどでもPMSを根本的に改善していくこともできます。
女性に生まれたからにはその楽しさを十分満喫する権利があります。自分の体調とうまく付き合いながら、明るくハッピーな毎日を送りましょう。