なんで?生理前に力が入らない状態になる?
生理前になると、イライラや腹痛など、他にも何種類もの人によって違った不快な症状が現われます。この症状をPMS(月経前症候群)と呼び、症状の程度も人によって様々で毎月その症状が現れる人、月によっては現れない人、月によって違う症状が現われたりする人もいます。
そんな生理前の症状の中に、体に力が入らないという症状を感じる人もいます。PMSの症状は、原因の特定も難しいものですが、この体に力が入らないという状態は、どういった原因で現われる可能性があるのでしょうか。
むくみが酷いと体に力が入らなくなる
生理前に体に力が入らない原因として、可能性が高いのがむくみによるものです。生理前になると、妊娠準備のために女性の体に様々な変化が見られ、その中に女性ホルモンのバランスの変化があります。
女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞 ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン) の2種類があり、生理前になるとプロゲステロンの分泌が増えます。このプロゲステロンが増えた状態になると、体の代謝が低下し、体が妊娠準備のために水分を溜め込むようになります。
そして、体内に溜まった余分な水分が上手く循環せずに停滞してしまい、その水分が内耳に溜まるとめまいの症状を起こし、体に力が入らない状態に繋がります。
生理前のむくみを予防するためには、体を冷やさないこと、ストレッチなどで体をほぐしてあげることで血行を良くすることが大切です。また、アルコールや塩分を控えて、こまめに少量の水分を摂ることでむくみの症状を改善していきましょう。
生理前の低血糖が原因のことも
生理前になると、血糖値を下げるためのホルモンであるインスリンの働きが低下し、血糖値を調整する働きが弱くなってしまいます。
血糖値を下げるためには、普段よりも大量のインスリンが必要になり、その結果低血糖を起こしやすい状態になってしまうのです。
この低血糖の状態によって、体に力が入らなくなる可能性も考えられます。生理前には甘いものが欲しくなったり、食欲が増進することがありますが、そんな時に糖分を摂りすぎると低血糖状態をさらに悪化させることにも繋がりますので、なるべく糖分を控えるように気を付けましょう。
自律神経の乱れも影響
生理前にプロゲステロンの分泌が増えてホルモンバランスが崩れることで、自律神経が乱れてしまいます。この自律神経の乱れによって、めまいの症状が起こり、体に力が入らなくなるということも考えられます。
自律神経の乱れで体がふわふわするようなめまいを感じるような場合は、生活習慣の改善によって症状が軽減されることもあります。
ストレスを減らしたり、適度な運動をしたり、しっかりと睡眠を取るだけでも症状が改善される可能性があります。これはPMS全般に言えることで、生活習慣の改善によりPMSの症状が緩和されることがあるのです。
しかし、心配な時は専門家を受診することも大切です。PMSは原因の特定が難しいので、自分の体調と相談して対処していきたいですね。