なんで?生理前になると体重が減らない、増えてくる理由
ダイエットをしているのに、生理前になると体重が増えて困るという方も多いのではないでしょうか。実は生理前になると、ホルモンバランスが変わり、食欲は増すのに代謝は落ち、体に脂肪や水分を貯めこみやすくなってしまうんですよ。
体重が増える原因はプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響によるもので、妊娠・出産に必要なエネルギーを確保する為に摂取カロリーを増やし、代謝は下げて消費カロリーは落とそうとするからなのです。
妊娠の予定が無いからと言って、プロゲステロンの分泌量を下げる訳にはいきませんし、だからと言って何も対策をせずに体重が増えるのは許せませんよね。
生理前になると体重が増えやすくなる仕組み
プロゲステロンの影響で生理前には太りやすくなると言っても、体脂肪1kgは約7,000kcalですから、普通に考えると2~3kgも体重が増えるのはおかしい事ですよね。
いつもより代謝が落ちていたとしても、少し食べ過ぎたとしても、15,000kcalも余らせるのは難しいのに、なぜ体重が増えてしまうのでしょうか。
生理前にはインスリンの分泌量が増えるため、血糖値が下がりやすく、すぐにお腹が空いてしまいまう上に、急速に糖分を補給したい欲求にかられるため、どうしても甘い物を食べたくなってしまいます。
基本的に甘い物は血糖値の急激な上昇を招き、血糖値が上がればインスリンの分泌量が増え、急激に血糖値が下がるため、再び甘い物が欲しくなってしまうんですね。
血糖値が急激に変化するとエネルギーの消費量が減ってしまい、過剰なエネルギーとして体脂肪になるため、太りやすくなります。
生理前でも体重を増やさないコツ
代謝が落ちているからといって、食事の量を減らして摂取カロリーを下げるというのはお勧めできません。栄養不足から体調不良を起こしやすくなりますし、生理不順や月経前症候群を悪化させてしまったり、低血糖症のリスクもありますから。
生理前の体重管理に必要なのは、カロリー制限ではなく、血糖値のふり幅を狭める事になります。血糖値を急激に上げやすいのは主に白いもの、砂糖や小麦粉、白米などは特に要注意ですので、食後の血糖値があがりにくい低GI食品を上手に活用しましょう。
例えば食パンのGI値は95、白米のGI値は88ですが、全粒粉パンなら50、さつま芋は55と低めの数値となっています。生理前には主食の食パンや白米の代わりに、全粒粉パンやさつま芋を食べてみてはいかがでしょうか。
しかし、あまりにもストイックに我慢することはリバウンドにも繋がりますから、どうしても甘い物が欲しい時には、GI値36のりんご、32の梨、29の苺あたりが太りにくいので食べるのにはお勧めです。
むくみ、水太りにも気を付けて
生理前には体脂肪も増えやすいのですが、プロゲステロンの影響でむくみやすくもなるため、水太りにも注意が必要です。
味付けの濃い物は水分を多く摂りたくなってしまいますので、いつもよりやや薄味のものを、ゆっくりと時間をかけて食べるように心掛けましょう。生理前の体重管理には、低GI食品の活用とむくみの予防が効果的です。
利尿作用でむくみ解消効果、食物繊維で血糖値の上昇をおさえつつ腹持ちの良い、納豆・さつま芋・ワカメ・切り干し大根あたりを常備しておくと良いかも知れませんね。