ホルモンバランスから脂漏性皮膚炎に!その予防改善方法
色の濃い服を着ていた時に、肩に細かいフケが落ちているのに気づき、ショックを受けたなんて経験はありませんか?毎日のシャンプーは欠かさないのにフケが出るという事は、シャンプーが弱すぎるのか、洗い残しがあるのかと疑ってしまいますよね。
ちゃんと毎日洗髪をしているのに、細かいフケが落ちるのならば、脂漏性皮膚炎が原因になっていることもあるのです。
脂漏性皮膚炎でフケが大量発生!?
肩やデスク周辺に落ちて積もるフケは、見た目は不潔っぽく見えるかも知れませんが、頭皮の清潔さとはあまり関係のないものです。
何日も洗髪をサボっていたり、洗い残しが続いていると、皮脂がたっぷりのベタ付きのあるフケになり、髪や頭皮に塊のままこびりついていて掻きむしると大きなフケがでてきます。この場合は丁寧に洗髪していくと改善されます。
しかし、細かい肩に落ちるフケの場合は、2度洗い、3度洗い!とシャンプーを必死に頑張ってみても改善される事は少ないです。その理由は頭皮の皮膚炎から起こっているからです。
白い塊状のフケが落ちてくるのなら、頭皮の乾燥が原因となる乾燥性フケ、黄色味を帯びたフケが頭部に残っているのなら脂性フケ、白くて細かい粉状のフケが落ちるなら、脂漏性皮膚炎の可能性が高くなります。
脂漏性皮膚炎は、頭皮以外では鼻の周り、ワキ、耳の後ろも発症しやすい部位ですので、かゆみや湿疹が出ていないかを確認してみましょう。
脂漏性皮膚炎になる原因って?
脂漏性と呼ばれるからには、皮脂が原因の皮膚炎なのだから、やはりシャンプーで改善できるのではないかと思いますよね。確かに脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌量が多いと発症しやすいものですが、洗い残しだけが原因になるわけではありません。
脂漏性皮膚炎の主な原因は、マラセチア菌と呼ばれる真菌(カビの一種)だと言われています。カビと聞くと不衛生な印象を受けてしまいますが、マラセチア菌は誰の皮膚にも普通に存在する常在菌です。
マラセチア菌は皮脂を好むため、皮脂の分泌量が多いと爆発的に増殖し、肌に炎症を起こす物質を排出するため、かゆみや発疹、細かいフケ状のものが出るんですね。
ホルモンバランスが皮脂を過剰分泌させる
女性よりも男性の方が脂漏性皮膚炎になりやすいのは、男性ホルモンには皮脂の分泌量を増やす作用があるからです。
女性ホルモンは皮脂の分泌量を抑える作用があるのですが、ストレスや栄養の偏り、不規則な生活、月経前などはホルモンバランスが乱れて、女性でも男性ホルモンの影響を受けやすくなり、脂漏性皮膚炎を発症してしまうんです。
頭皮の洗い残しではなく、皮脂の分泌量に問題があるのですから、必死になって洗髪を行うのではなく、ホルモンバランスを整えたり、皮脂の過剰分泌を抑えることを意識した生活を行うようにしましょう。
症状の軽減と再発を予防する方法
女性の体には月経周期があり、ホルモンバランスを一定に保つことはできません。月経前症候群の起こりやすい生理前の2週間は、皮脂の分泌量を増やす原因となる動物性の脂質の摂取量を控え、脂質の代謝を助けるビタミンB群を積極的に摂るようにしましょう。
もちろん栄養バランスの良い食事、十分な休息、ストレスを溜め込まないことも大事です。マラセチア菌の増殖を防ぐために、抗真菌剤配合のシャンプーを使用するのも良いですね。
脂漏性皮膚炎は繰り返し発症しやすいものですので、早めのケアを心掛け、再発させない努力をしましょう。症状が重い、体質改善まで待てない、そんな時には皮膚科を受診し、ステロイド剤を処方してもらうという手もありますよ。
また、食べ物で油ものをたくさん食べると皮脂で肌や頭皮がべた付くということもありますが、これは極端な例で普通に食事をしているならその食べ物の脂が影響することは少ないです。ただ極度に太ってしまったり、肥満体型になってくるとホルモンバランスも崩れがちでベタベタ皮脂が気になってくるかもしれません。
太ってもホルモンバランスが崩れますし、ホルモンバランスが崩れても太ります。ですから、ホルモンバランスを整えるように生活、食事、サプリなどで栄養素も補っていくことで皮脂のべたつきから、ダイエットまでいい影響を与えてくれるでしょう。