PMSの頭痛、腹痛などの痛みにロキソニンは効果的に働く?
PMS(月経前症候群)の辛い症状の中には、頭痛や腹痛など痛みを伴うことが大半です。その痛みには個人差がありますが、立っていられないなど、日常生活に支障をきたすほどの症状を抱えている方も多いのです。
PMSは病気ではないから、周囲の理解が得られないから・・・と我慢してしまう方も多いようですが、そんな時には薬に頼るのも一つの方法です。PMSの痛みにロキソニンなどの痛み止めは効果はあるのでしょうか?
あらゆる痛みによく効く痛み止めの薬、ロキソニンとは
ロキソニンは頭痛に悩まされている方なら、手に取られたことのある方も多いでしょう。あらゆる痛みに効果のある鎮痛剤でその効果の高さから評価の高い飲み薬です。ロキソニンは、もともとは医師の処方がなくては手に入れることができない薬でした。
それが2011年からは第一三共ヘルスケアから「ロキソニンS」として販売されていて、ドラッグストアなどでも購入できるようになりました。痛み止めの薬にはバファリンなども有名ですが、ロキソニンの効果が高いことから乗り換えたという方も多いようです。
バファリンの場合、痛みが始まる前か痛み始めてすぐでないと効果があまりでないようですが、ロキソニンならバファリンでは抑えられない痛みも抑えることができ、数倍から数十倍の効果があるというのです。
ただ痛みが強い方の場合は、ロキソニンでも違和感を感じたらすぐに服薬するほうがより効果的に痛みを止めてくれます。「このくらいで悪化せずに治ることもあるし」と思っても急激に痛みが増すこともありますから、生理前、生理中ならばできるだけ早く飲みましょう。
PMSの症状でも頭痛がない肩こりだったり、腰痛などの場合は貼り薬のロキソニンテープや塗るタイプのロキソニンSゲルもあり市販されています。テープの方はお肌の弱い人は向かないこともありますがこれらもかなり即効性があります。
ロキソニンの特徴や痛みを抑えるメカニズム
ロキソニンは、プロスタグランジンというホルモンの働きを抑えることで痛みを抑えてくれます。プロスタグランジンとは痛みを引き起こす原因の一つとなるホルモンです。
プロスタグランジンには様々な働きがありますが、PMSの症状の場合、子宮を収縮させる働きによって痛みが起こります。月経にとって大切な働きなのですが、プロスタグランジンが過剰に分泌されると頭痛や腹痛、腰痛などが引き起こされてしまいます。
ロキソニンはプロスタグランジンの合成に関わる酵素、シクロオキナーゼに働きかけ、プロスタグランジンの生成を抑えて痛みを一時的に抑えます。ただ、プロスタグランジンには胃を守る効果もあるので、その働きまでも抑えられてしまいます。
ロキソニンには胃のダメージを和らげる酸化マグネシウムの配合された「ロキソニンSプラス」という商品もあります。ただ、いずれにしても胃に負担をかけないよう食後に飲むようにしたいものです。
PMSの辛い症状にロキソニンは有効?
ロキソニンは効果も高く、20分から30分程度で効果もあるので、効き目も早いです。また、鎮静剤が配合されていないため、眠気も出ず、生理前に眠気で悩まされている方にも安心してお使いいただけます。
PMSで辛い痛みに耐えられない時には、ロキソニンに頼るのもいいでしょう。あまり我慢をすると、体に負担がかかってしまいます。ただ、ロキソニンはあくまで対処療法に過ぎず、継続的に痛みを抑えてくれるものではありません。
そして、あまり飲み続けると胃に負担もかかってしまいますので、容量をよく守り、常時服用は避けた方が良いでしょう。PMSの症状を改善するためには、生活習慣の改善、ホルモンバランスを整えることなどで長期的に働きかけていくことも大切です。
痛みがひどい時には婦人科を受診するなどして、検査や適切な対処をしてもらいましょう。そして、ロキソニンを使用する時には、できれば薬剤師や医師の助言のもと、体に負担をかけないように使用していきたいですね。