PMS治療で使われる抗不安薬レキソタンの働き、効果
生理は女性にとっては当たり前のように月1回でやってくるものですが、中には生理前に不快な症状が出ることがあり、PMSと呼ばれています。PMSになった場合には身体的な不調だけではなく、気分が落ち込んでどうしようもない、イライラしてコントロールできないなどの状態に陥ります。
そういったPMSの精神的な症状に対して治療をする選択肢の一つとしてレキソタンが挙げられます。レキソタンは抗不安薬という薬で、うつ病や不安障害などの治療に一般的には用いられているものですが、なぜPMSにも処方されるのでしょうか。
PMSの治療になぜ抗不安薬が処方される?
PMSの精神症状として挙げられるのは、生理前になると気持ちが鬱状態のように落ち込んで気分が晴れない、イライラして落ち着かないといったようなものです。このようなPMS症状はうつ病や不安障害などで感じる心の不調と似通っている部分があります。
抗不安薬によって気持ちを落ち着かせる効果があるので、それに頼ることで生理前の不安定な時期を安定させて、穏やかな日常生活を送ることができます。
抗不安薬としてのレキソタンの作用
抗不安薬には様々な種類があり、PMSに用いられるのはレキソタンだけではありません。その中でレキソタンの特徴としてですが、抗不安薬の中で不安や緊張などに作用する力は強めに分類されていて、作用時間も長く薬の効果は12時間〜24時間持続するとされています。
そのために一日一度内服することで心理的なPMS症状が落ち着くということが期待できますし、その作用が強い割りに副作用が少ないという点から評価されることも多いです。
抗不安薬は気持ちをコントロールできるというメリットがある反面で、副作用による眠気やふらつき、ぼーっとした感じなどを感じることがあります。
レキソタンはこういった副作用が起こりにくく、安全性が高い薬だと言えますし、依存性もそれほど強くないために選択される場合が多いです。
PMSの精神症状を改善させるために
PMSで精神症状があるという人は、それを軽減させるためにレキソタンなど抗不安薬を用いるということも効果がありますが、それ以外でも自分でできることもあります。
日頃からストレスを溜めやすく発散できていない場合、規則正しい生活ができておらず睡眠時間が短い場合などは、悪化しがちです。
PMSを改善するために、生理前ではない時から心がけて生活をすることで、症状を和らげることもできます。生理前にはスケジュールを緩めに組んで忙しくなりすぎないように気をつけるなど、コントロールすることもできます。
PMS症状改善の選択肢の一つとして用いられるレキソタンは、生理前の一時期だけ(頓服)に飲んでも効果が出るため、毎日強いお薬を飲む必要もなく症状の緩和が期待できますし、長期間飲まないので薬の依存性なども心配いりません。
自分で耐えるだけではなく、婦人科や心療内科で精神的な不調について相談して、薬の処方を受けることで、PMSの時期を快適に乗り越えることができるようになります。
ただ妊娠を考えているという人にとっては、安定剤を服用することは望ましくないとされているので、医師にそのこともしっかりと伝えて相談してみましょう。体に優しくホルモンバランスに働きかけるチェストベリーのPMSサプリ、漢方薬などを使用することも視野に入れてみるといいですね。