抗うつ剤レクサプロはPMS改善の効果がある?
PMSに対して自力で対処できないほど症状が重いという場合の一つの選択肢として、レクサプロを内服するということが挙げられます。うつ病などに用いられているレクサプロなのですが、PMSに効果があるのでしょうか。
レクサプロとはどのような薬なのか、そして気になるPMSの症状に効果があるのかどうかということをここで紹介していきたいと思います。
レクサプロの働き、効果
レクサプロは抗うつ剤として用いられていることが多く、国内で4番目に発売されているSSRIとしてセロトニンの再取り込みを阻害することによって、気分を安定させる効果を持っています。
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主な対応疾患としてはうつ病、社会不安障害ですが、落ち込みが激しくて気分が晴れない、イライラする、不眠になるなどの症状に効果があり、心の病気以外にも用いられることがあります。
その一つがPMSで、PMSの時にはうつ病などと同じような心の不具合が出てくるので、その症状が気になる、日常生活に支障が出るといった人にはレクサプロが効果的である場合もあります。
レクサプロの飲み方と注意点
レクサプロは通常10rから開始して、一日に20rまで増量することができます。効果が出るまで通常の場合は2週間程度かかるので、飲んだらすぐに効果があるという即効性を期待する薬ではありません。
従来の抗鬱薬では、便秘や口の渇きを感じるなどの副作用が強く、そのことが気になって服用を続けられないという人も多かったですが、レクサプロはそういった副作用を軽減して作られており、副作用が出る心配が従来の薬よりも低いです。
眠気を感じることがあるので、夕食後に飲むということが基本となっています。飲み続けることで効果が出てきて、気分が改善するということが期待できます。
ただ副作用を感じにくいとは言え、個人差があり人によっては眠気が強すぎる、吐き気が出るといったこともあります。医師に相談をして、自分に合った薬かどうかということを見極めていくことも大事です。
PMS治療では保険適用にならない?
PMSで病院にかかったらどこでもレクサプロを処方してくれる訳ではありませんし、婦人科系の月経前症候群といった病名での処方は今のところ保険適用にはなりません。その為に月経前症候群に関連したうつ病などの病名で薬を処方されることになります。
PMSの治療をする為に内服をしてみたいというなら、まず婦人科で相談をして、そこから心の面での問題、ストレスなどが大きいと判断された場合には、心療内科などを紹介されるでしょう。
生理前のイライラなど不快な症状であるPMSでは?と疑っていても、「女性なら大抵不調になる時もある」「みんなもきっと我慢している」と、躊躇して病院へ行くのは大げさだと受診、治療をするのを止めてしまうこともあるでしょう。
しかし、PMSにも個人差があり辛い症状を我慢しながら日常生活を送っていくということが困難になることさえあります。病気じゃないからと周りの人や家族が言ったとしても、ツライ症状はなった人にしかわかりません。
生活習慣や運動(体操)、PMSにいい食べ物をたくさん食べたり、漢方薬、PMS用サプリなどを試してもPMSが改善しないという場合には、レクサプロのようなお薬を飲んでみることでPMS解消の手助けになる可能性もあるのです。