じわじわ痛い生理前の腹痛はなんで起こる?
生理の2週間くらい前になると、イライラや肌荒れ、胸の張りなど体に様々な不快な症状が現われます。症状は人によって様々でその種類は200以上あると言われていますが、この症状全般のことを「PMS(月経前症候群)」と言います。
生理が始まる前の腹痛もPMS(月経前症候群)の代表的な症状の一つです。下腹部の痛みを感じるようになったら、もうすぐ生理が始まるというサインにしている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、生理前の腹痛について、その原因や対処の仕方をご紹介していきたいと思います。
腹痛の原因はホルモンバランス
生理中に腹痛がある方は多く、個人差はありますが寝込んでしまうほどの方もいるようです。この腹痛は生理中だけのものではなく、生理前にも下腹部の痛みがある方も多いのです。
生理前に腹痛が起こる原因は、女性ホルモンが影響するものです。排卵から生理までの間を黄体期と言いますが、この時黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されます。
この黄体ホルモンの増加によって自律神経のバランスが崩れ、PMSと呼ばれる体の不調が現われます。生理前の腹痛の原因もこれに当たります。
生理前の腹痛に関わるものとしては、他にもプロスタグランジンというホルモンもあります。これは生理中に分泌されるホルモンで、生理時に子宮を収縮させる作用があります。プ
ロスタグランジンは胃腸障害も引き起こすと言われていることから、生理痛の原因となっています。これは生理中だけでなく生理前にも分泌されるので、生理前の腹痛の原因の一つとなっています。
自律神経が乱れないように注意
黄体ホルモンの影響によって自律神経が乱れる症状を改善するためには、心身のバランスが崩れないようにすることが大切です。規則正しい生活習慣を送って心身のバランスを整えれば、PMSの症状の緩和が期待できます。
バランスのとれた食生活、十分な睡眠、ストレスをため込まないことなど、体をいたわった生活を心がけるようにしましょう。また、血行が悪いと下腹部の痛みが増すものなので、体を冷やさないようにして血液の流れが滞らないようにすることも重要です。
生理痛に関してもそうですが、生理前の腹痛は人によっても程度が様々で、どんなに気を付けても症状が改善されない方もいるかと思います。そんな時は我慢せずに専門の医師の診療を受けて、症状の改善に努めてください。
PMSの症状ではないこともあり要注意
生理前に毎回のように腹痛になるからと言っても、その原因はPMSによるとは限りません。女性にとって下腹部の痛みは重大な病気が隠されている可能性も否定できません。
PMSによるものなのか、別の病気によるものなのかは基礎体温データをとることによってある程度判断できるものです。また、排卵時に腹痛を感じるとか少量の出血があるという場合もあります。
しかし、素人では判断も難しいので、心配な方は早めに専門の医師に相談しましょう。生理前の腹痛は辛いものですが、自分の体と相談しながら、痛みの緩和に努めたり、病院に行ったりと適切な対処をしていきたいものです。