ホルモンバランスが乱れるとアトピー性皮膚炎も悪化する?

PMS、生理のお悩み

見た目はもちろん、激しい痒みを伴うアトピーは辛いものですよね。いつもと同じように過ごしているのに、ひと月のうちにアトピーの状態が軽くなったり、重くなるのはなぜでしょう。実はアトピーもホルモンバランスが大きく影響してくるのです。

閉経前の女性では、月経前の1週間程はアトピーが重くなりやすい状態になります。アトピー対策にはスキンケアばかりに注目しがちですが、ホルモンバランスを整え、アトピー症状の軽減を目指しましょう。

月経前にアトピーが悪化してしまうのはなぜ?

女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンというものが存在します。月経が終わるとエストロゲンの分泌量が増え、2週間程で排卵が行われると、エストロゲンの分泌量は減少していきます。

そして月経の1週間ほど前にはプロゲステロンの分泌量がピークを迎えます。エストロゲンは美肌ホルモンとも呼ばれるホルモンで、肌に潤いを与える作用がありますが、プロゲステロンは肌の乾燥を招くホルモンです。

アトピーには保湿ケアが大事なのは言うまでもありませんが、いつもと同じようにちゃんとケアをしていても、プロゲステロンの影響で肌が乾燥してしまい、アトピーの症状が悪化してしまいます。

しかし、体内で勝手に分泌されるプロゲステロンの量を減らす事は難しいものですし、必要があって分泌されるものなのですから、ホルモン剤を使用するのも抵抗がありますよね。月経前のアトピーの悪化は、我慢するしかないのでしょうか。

PMS時のアトピーを軽減させるには?

月経周期に合わせて症状が変化するものなのに、ストレスと何の関係があるのかと思いますか?アトピーに悩まされている方なら、一度はステロイド剤のお世話になっているのではないでしょうか。

ステロイドは副腎皮質ホルモンです。副腎とは腎臓の上部に存在するもので、副腎皮質と副腎髄質の2層になっている臓器です。副腎皮質は主にステロイドと性ホルモンの分泌を行い、副腎髄質はアドレナリンなどのストレスホルモンの分泌を行っています。

強いストレスや、慢性的なストレスを感じていると、抗ストレスホルモンのアドレナリンの分泌量が増えます。アドレナリンの生成に忙しく働いている副腎は疲れてしまい、性ホルモンやステロイドの生成量が減少してしまいます。

性ホルモンの分泌量が減少すれば、ホルモンバランスの乱れを招きやすくなりますし、自前のステロイドの量が減ってしまえば、炎症を抑える力が弱まり、痒みやアトピー肌が悪化してしまうんです。

悪化しないように注意したいこと

月経前にはプロゲステロンの分泌量が増え、肌の乾燥が激しくなるため、いつも以上の保湿を行うようにしましょう。プロゲステロンにはメラニン色素を活発に働かせる作用もあるため、掻きむしりや日焼けによる色素沈着に注意が必要です。

また、プロゲステロンには食欲増進作用もあります。スイーツの誘惑に負け、糖類を多く摂ってしまうと、アトピーは一気に悪化してしまいます。

どうしても甘い物が食べたい時には、干しイモや甘栗、果物を摂るようにしてみましょう。副腎で作られるステロイドの原料はコレステロールです。

原料となるコレステロールが不足していると、ステロイドの生成量も不足してしまいますので、食事制限は程々にしておきくほうがいいでしょう。

月経前に悪化するアトピーには、ホルモンバランスの調整と保湿、ストレスを溜めない事が大切です。症状が悪化するプロゲステロンと上手に付き合い、アトピー症状の軽減を目指しましょう。

 

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